久しぶりの「近くの細道」。この秋、前から気になっていた滝山城跡から麓を流れる谷地川を訪れました。一帯は滝山公園として整備されていて中世のお城としては東日本で最大といわれる滝山城跡を含んだ見どころの多い地域です。新滝山街道を自動車やオートバイで走っていると並行して続いている低い緑の山々の連なりがずっと気になっていて、ようやく訪れることができた、というわけです。
滝山城の跡は公園としてよく整備されています。道が良いのであっという間に山頂に達します。そこはお城の跡地になっています。一見ただの山の凹みに見える部分が実は防衛のための空堀の跡だったりするわけで、そのような目で見てみると「兵どもが夢の跡」といった言葉が自然と浮かんできます。
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関東平野を眺めます。手前には多摩川、中景におそらく狭山丘陵が見えているようです。昔は建物等もなく、緑が広がっていたと思うのですが、お城の守備にあたった人々はのんびりした景色として眺めていたのでしょうか。それとも防衛線の緊張感で張り詰めた思いで眺めていたのでしょうか。
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秋というと真っ先に紅葉をイメージするのですが、秋にも一定の種類の植物は花を咲かせますね。浅学にしてその名を知らないのですが…。
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しかし、紅葉も少しずつ進んでいますね。
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一部の案内の中で、このあたりに旧鎌倉街道が通っていたとの記述を見かけました。普段鎌倉街道の撮影の際に参考にしている「旧鎌倉街道探索の旅」(芳賀善次郎著・さきたま出版社)の本では触れられていないのでなんとも判断できませんが、この写真を見ると確かにその特徴である堀割り状に見えなくもありません。平行した道だったのかもしれませんね。
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山を一気に降り、麓を流れる谷地川に出て上流に向かって歩きました。あたり一帯はだいぶ宅地化が進んだようです。少し残っていた空き地の秋の花たちに目を奪われます。
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川の先には奥多摩の青梅の山々が顔を出していました。往時の旅人の目にはこのあたりの景色はどのように映っていたのでしょうか。
八王子駅北口(JR横浜線・中央線)→滝山城址下バス停(バス)、バス停よりすぐ公園入り口。
※現地は舗装された公道だけではなく自然保護区域内の脆弱な畦道・山道もありますので注意して通行しましょう。また地元の方に迷惑をかけない撮影を心がけましょう。
今日のお供のカメラ
カメラ: SONY NEX-5N
レンズ: SIGMA Art 30mm F2.8 DN(Eマウント用)
シグマの30mm単焦点レンズ付きのNEX-5N。タッチパネルでピントを合わせたい部分を指定すると頼りない感覚なので「大丈夫かな」と思うものの、パソコンの画面で撮影済みの画像を確認するとだいたい思った通りの場所に合焦してくれているのはさすがですね。