「カメラの構え方」- 自由を手に入れる第一歩(その2)

前回(「カメラの構え方」- 自由を手に入れる第一歩(その1))からの続きです。

前回はカメラの重心を左手の平の上に乗せるようにして持ち左腕のひじを脇腹に付け、右手は人差し指をシャッターに添えるようにしてカメラを包むようにして安定させることを紹介しました。

これはフィルムもデジタルを問わず一眼レフ機の使用を想定した場合であり、他の形式のカメラでは応用技が必要になってきます。今回は最近普及の著しいミラーレス機(デジタル)について考えたいと思います。

肩を利用する

ミラーレス機の内、電子ビューファインダー搭載機種は今までの一眼レフ機の構え方がそのまま参考になるでしょう。しかし、背面液晶を使用する場合や背面液晶しかない機種の場合はちょっとした工夫が必要になります。
それは「ストラップをあらかじめ調整して撮影時に利用する」ことです。

ミラーレス機の背面液晶を利用した撮影の際にはおそらく手を伸ばしてカメラの背面液晶が良く見える位置までカメラ本体を前に突き出して撮影する方法が一般的なのではないかと思います。この方法の弱点はカメラを前に突き出した状態で保持しているとそのうち手がプルプル小刻みに震えてきてカメラが動かない状態を保つことが難しい点です。もちろん現代のカメラですから手振れ補正機能が補ってくれるわけですが、ここではさらにその手振れ補正機能を人間が助けてあげることでピントが合った写真が撮れる確率をさらに上げていこうと考えます。

具体的にはまず、カメラにストラップが付いていると思いますが(ついていない方は取扱説明書を見て取り付けましょう)、このストラップを肩に掛けた状態で撮影時と同じようにカメラを前に構えてみます。この時ストラップがきつくてカメラが前に構えずらい時はストラップを緩めます(ストラップの輪を広げます)。緩すぎる場合はストラップをきつくして(ストラップの輪を小さくして)調整します。構えたカメラの位置と肩から腕にかけての長さにストラップの長さにうまくフィットするように調整が決まると手だけで構えていた時より若干カメラの固定がしやすくなると思いますがいかがでしょうか。私感になりますが若干きつめにした方がカメラの固定がやりやすく感じます。つまり肩に掛けたストラップをカメラを構えて若干前に突き出すような感じで少し張ってあげるようにするとカメラの固定がやりやすく感じます。この辺は体格や感じ方の違いがあると思いますのでいろいろと試行錯誤していただいてご自分にフィットする位置を探し出していただけると良いと思います。

なおこの方法はストラップの長さを調整することで一眼レフ機のファインダーをのぞく撮影の際においても応用することができます。これにより前回述べたカメラの基本の構え方に若干固定力をプラスすることができますので特に手振れ補正機能のないカメラやレンズをお使いの方は試してみても良い方法だと思います。

(その3に続く)

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写真士Takiguchi Takumi
商業的立ち位置(禄の一部)も抱えつつ、これからもいつまでも写真の世界で自由にさすらい成長していく思いを「士」の一字に込めて「写真士」と名乗っています。実は音楽(クラシックピアノ)の試行錯誤も同じくらい年数が経っています。どちらもこの先ゴールは...見えるのかな?