鎌倉街道の始点でもあり終点でもある鎌倉。このシリーズを始めるにあたって最初に掲載すべきだったのかも知れませんが、自分の中で逡巡する部分があったため長い間「保留」としてきました。しかし最近になって何か腑に落ちたような感覚が芽生え、これを機に形にしてみました。
撮影は14年前、躊躇っている間にだいぶ時間が過ぎてしまいましたね。
昔も混雑していた鎌倉。中でも鶴岡八幡宮は大変な賑わいです。桜の季節ですから尚更です。
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見上げれば確かに桜が咲いています。咲き誇る桜に、ファインダーを覗いているとむせかえる気分だったことを思い出します。
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何でもない、おそらく境内近くの道ですが、昔同じこの道を武士が通ったのかも知れないと思えば、ただの道もまた趣のあるものに見えてきます。
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大銀杏の木はこの撮影の数年後に倒れてしまったようです。鎌倉の地には連綿と続く歴史を感じますが、と同時にとどまり続けるものはないことも感じます。鎌倉街道も時代を超えて存在していますが変化しながら存在しています。
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それでも春は巡ってきます。静かな時の流れの脇でただ立ち尽くすだけです。
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