お酒の紹介

今回はスコットランドのスペイサイド地方のスコッチウイスキー「グレンマレイ・クラシック」を取り上げてみました。画像はだいぶのんでしまってからのものでスミマセン(笑)
お酒の個性を味わうことは作り手の思いを知ることに他ならず、まるで優れた撮り手の想いが感じられる写真を見せてもらうこととどこか相通ずるものを感じます。決してお酒には強くない私が少ないお小遣いをやりくりしてさまよう番外編お酒の世界の旅?その4です。
こちらのウィスキーは比較的手頃な値段でシングルモルトを味わうことができるという点が最大の美点だと思います。今回購入したベーシックグレードである「クラシック」は購入時点での価格はフルボトル3,000円アンダーでしたのでウィスキーの値上がりが目立つ昨今、手の出しやすい貴重なシングルモルトウィスキーだと思います。
香り: 熟したりんごや洋梨のような香りに続いて少しクリームやバニラに通じる甘い匂いがしてきました。
ストレート: 上記のような甘い香りを感じながら口に含むと香りの印象に反してアルコールのアタック感をはっきり感じます。直後に節度のある甘さが感じられました。シングルモルトということもあるのでしょうか、混ぜ物感はなく、すっきりした印象です。
ロック: 最初の口当たりにはっきりとスモーキーさを感じます。果物の熟したような甘い香りはすっかり引いてしまった印象です。飲み込んだ後にはクリームの香りが立ちますがその余韻は比較的短い感じです。すっきり感もよりはっきりしてきました。
ハイボール: 甘い香りもスモーキーさもすっかり引いてしまった印象です。よく言えば無個性ゆえに食事の邪魔をしないので食中酒としては良いかもしれません。飲み込んだ後に若干のクリーム感が感じられます。
トワイスアップ: ストレートとかなり似た印象です。ただしアルコールのアタック感はあまり感じられなくなりました。代わりにちょっと間を置いたタイミングで穏やかなスモーキー感が出てきました。
お湯割り: グレンマレイのシングルをお湯ダブルで割ってみました。今までの飲み方の中で一番はっきりとスモーキーさが先に立ち上がります。しかし、それはあくまでも「穏やか」と言える範囲で、です。飲み込んだ後の残り香は、なんと表現したら良いかちょっと迷います。クリームの香りにバナナの香りが混ざったような香りと言ったら良いでしょうか。温度が下がってくると残り香は強くなってくる感じでしたので場合によってはぬるめのお湯で割るのも良いかもしれません。
全体の印象
シングルモルトウィスキーの中ではお安めとは言え、キャップはコルクでできていてお作法を心得たボトルの作りです。スペイサイドのウィスキーで印象的な華やかでフルーティーな香りは控えめです。しかし良い意味で付きまとうバニラやクリームの香りは、たとえばティーチャーズなどのハイランド地方のウィスキーと共通なものを感じ、個性を感じます。若干シンプルすぎるきらいはありますが同時にシンプルさゆえに「これがシングルモルトなんだなあ」と感じられるのもまた美点でしょう。
ハイボールはちょっと「このお酒では」という部分が弱い印象でしたので、せっかくのシングルモルトということでロックやトゥワイスアップという飲み方が一番美味しい飲み方だと感じました。今回は「クラシック」を購入しましたが、他にもさまざまなバリエーションがあるみたいなのでまた機会があれば手を出してみようかな、と思いました。
グレンマレイについての詳しい情報は公式ページへどうぞ。
浮かんでくる写真
こちらのお酒を飲みながら撮影を振り返っていると頭の中に浮かんでくるのはこの写真。

こちらは「狩宿のあたりを歩く | 旧鎌倉街道山ノ道 | 東京都日の出町」の記事からの一枚です。イギリスの古いカメラで撮った写真の感じとこのスコッチウイスキーの味わいがどこか感覚的に繋がるから。
この記事は筆者の個人的感想であり、飲酒を奨励するものではありません。未成年の飲酒は法律により禁止されています。お酒は楽しくほどほどに。